妊活本レビュー日記

不妊症や産み分け、育児に関するエッセイの感想を書いています

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透明なゆりかごでカナちゃんが性的虐待される。【ネタバレあり】

吉田です^^


スマホでネットサーフィンしていたら、
気になる広告が出て来て、思わずクリックしてしまいました^^;


漫画の広告だったのですが、
産婦人科が舞台ということなので、
職業柄思わず購入して読んでみました。


●透明なゆりかごでカナちゃんが性的虐待される。【一巻のネタバレあり】

沖田×華

株式会社 講談社

176ページ


作者の沖田×華さんは富山県魚津市出身で
1979年2月2日生まれの漫画家です。


最初、ペンネームを見た時、

沖田×華?」

「おきたばっか・・・」

「起きたばっかりか!?」


と、一人で納得してしまいましたw


親は中華料理屋で、子供の頃にアスペルガー学習障害と診断され、
他人と仲良くなれず、苦労したそうです。


おとなになってからは、風俗で働いたり
AV女優になるなど、様々な職業を渡り歩き、
両親の離婚や10回も整形手術をしたり、自殺未遂を経験するなど
なかなか波乱万丈な人生を送っています^^;


高校生の時に産婦人科バイトしていた経験から、
今回の本を書くきっかけになったのでしょう。


ちなみに、ペンネームは自分でつけたのではなくて
ゲッツ板谷という強面の漫画家に名付け親になってもらったそう。


めんどくさいから「おきたばっか」でいいや、ということで
随分投げやりな性格ですよねw


産婦人科で看護師をしていたけど、
バイセクシャルな為、子供を持つ気はないそうです。


これは私の偏見かもしれませんが、
風俗嬢は子供に対して愛情を持てない人が結構居ますよね。


平気で中絶しますし、子供にお金を使うくらいだったら
ブランド品やホストに使った方が楽しいと思っているフシが感じられます。


もちろん、シングルマザーで小さい子供を抱えながら風俗で働いている
まじめな人もいますが、年間中絶件数が10万件を超えているのを見ると
残念ながらあまり命を大切にしない人もいるということですね。


これ以上中絶について話すとキリがないのでここまでにして、
透明なゆりかごの感想に入ります。


・もくじ

第1話 生命のかけら

第2話 野良妊婦

第3話 保育器の子

第4話 胎児の光

第5話 透明な子

第6話 母性について

第7話 小さな手帳


主人公の×華は、チラシを見たきっかけで
産婦人科で働くことになります。

そこで、医者から日本の死因第一位は
アウス(人工妊娠中絶)であることを告げられます。


瓶の中に中絶した子供を入れてますが、
人の形をしてないので、不思議な感覚になります。

そして、業者がやってきて
病院の代わりに火葬してくれます。


驚いたのが、出産してすぐに入院費用など払わず
子供を置いて逃げる人がいることです。

こんな自分勝手な人間がいるなんて、にわかには信じられないけど
実際にいるんですよね。

子供のことを考えると可哀想で、やりきれない気持ちになります。


あと、添い寝中に窒息死する乳児もいるので、
気をつけないといけませんね。
第2話に出て来る子供が虐待のせいなのか、事故なのか
はっきりしませんでしたが、死んでしまったのは悲しいですね・・・


第3話で、病院の前に女の子の赤ちゃんが捨てられているのを発見し
面倒を見ることになります。

静と名付けられて、×華はかわいがるのですが、
やがて女子高生が捨てたことが判明し、怒りに震えます。


たまに高校生が避妊に失敗して中絶に来ますが、
子供が子供を産んだ典型的な例だと思いました。

「こんな子いらない!」と子供の前で言うのは
自分勝手で酷い女だな~、とあきれましたね(# ゚Д゚)


学校でも、もっと性教育について
子供ができたら大変だということを教えるべきですね。

●透明なゆりかごでカナちゃんを性的虐待した犯人は・・・


第4話と第5話では、流産した女性が荒れ狂って
他人の子供を蹴っ飛ばしたり、性的虐待の話が出て来たり
かなり重い内容になっています。


しかも、連れ子に手を出す父親が結構いるみたいで、
ひどい話だと思いました。

善悪の判断がつかない子供を乱暴するなんて、
許せないですね!

カナちゃんにトラウマが残らなければ
いいんですけどね。

結局、警察に通報しないことを条件に
離婚しましたが、こういう事件が起きないことを祈ります。


第6話では、死産した男の子が出て来て
親が「こんな思いをするなら、もう子供はほしくない」
と言います。

しかし、命の大切さに気づき、また子供を作ろうと決意して
無事に男の子が産まれてきました。

この話は、生きているってことは奇跡的なんだと感動して、
少しウルっときてしまいました(´Д⊂

流産した女性は立ち直るまでにけっこう大変だと思うので、
今回の話はおおいに共感するはずです。


第7話では、×華の小学校の同級生が登場します。

×華も同級生のミカも貧乏でいじめられていて、
ミカの母親は男の子ができないことが原因で
家族や親戚から責められていました。

そのストレスの影響で、家庭内暴力が始まります。

男の子が産まれてからは”いらない子”になり、
食事はドッグフードを出されました。

ある日、ミカが弟に怪我をさせてしまい、
キレた母親がハサミを顔に突き刺して
大怪我を負わせ、親戚の家や施設をたらい回しにされます。

顔に傷があるのは、その時に出来た傷なんですね(´・ω・`)

やがて母親が死に、遺品整理をしている時に
母子手帳を発見します。

そこにはまともな頃だった母親の姿があり、
ミカは泣き崩れます。

女の子を出産して、ミカは産婦人科を退院しますが、
虐待の連鎖が続かなければいいですね。

全部が全部そうとは言い切れないですが、親に虐待された子供は、
自分の子供にも同じことをしようとしますから・・・


最後のページでは、×華が母子手帳を開いて
過去を懐かしみ、泣いているところで終わります。


以上、透明なゆりかご一巻の感想でした。


作者の沖田×華さん自身が密度の濃い人生を送ってきただけあって、
作画はそんなに上手ではないけど、グイグイ引き込まれるような
ストーリーを描いていて、夢中になって読んでしまいました。


命の大切さや、子供について「なぜ産まれてきたのか?」を
問われて答えを探している人は読んでみるといいのではないでしょうか。


沖田×華さんは他にも漫画を描いているようなので、
また読んでみようと思います。


以上、吉田でした^^